この言葉は本のタイトル。
本書は第21回電撃小説大賞 メディアワークス文庫賞を受賞。現在、40万部突破のベストセラー。
発売から一年以上が経過した2016年5月、色々あって懐かしい想いから再読。改めて、とってもいい本だったなーと思ったので、ブログにて紹介。感想を残しておこうと思う。
あらすじ
主人公、青山隆(23歳)
大学を卒業後、中堅の印刷関係会社に就職。しかし、そこはいわゆるブラック企業。入社半年で辞めることもできず、毎日疲弊していた。
とある日の帰り道、隆は駅のホームで落ちそうになる。そこに現れたのが、自称同級生のヤマモト。落ちそうになる隆の腕をグイッと引っ張り助けた。
これが隆とヤマモトとの出会い。
その後、二人は飲みに行ったり、休みの日に遊んだりする仲へ発展。ヤマモトの何気ない言葉やアドバイスは、隆をいい方向へと変えていった。
しかし、ヤマモトの素性は曖昧なまま。
気になってネットで調べてみたら、三年前、同姓同名の人間が死んだという記事を発見。写真のリンクを開いてみると、今まで会っていたヤマモトの顔がそこにはあった…。
ちょっと今から仕事やめてくる 感想
まず、隆に共感した。
俺はいつから笑わなくなったのだろう。ビデオを巻き戻したような、時間をひたすら消化していく毎日。
僕もこんなことを思っているときがあった。顔の筋肉を動かしてない…。笑ってないなって、ふとした時に思うんだよね…。
さらに、隆は現実逃避のために歌を作った。その歌詞がこちら。
月曜日の朝は、死にたくなる。
火曜日の朝は、何も考えたくない。
水曜日の朝は、一番しんどい。
木曜日の朝は、少し楽になる。
金曜日の朝は、少し嬉しい。
土曜日の朝は、一番幸せ。
日曜日の朝は、少し幸せ。でも、明日を思うと一転、憂鬱。以下、ループ。
金土日はほんとこれ。めっちゃ共感できる!
みなさんも、心当たりありませんか?
この本を読んで、感情移入できる人と、できない人がいると思う。働いているかそうでないかはもちろんのこと、立場や環境の影響もあると思う。
僕はというと、がっつり共感できた。読んでいて心の中で思ってることを、次の行では隆のセリフとして書かれているから驚くよね。そのせいか、隆に向かって飛んでくる言葉も自分のことのようにグサグサと刺さった。
転職や退職に関しての悩みを、ヤマモトが論破してくれる。今の仕事や職場にモヤモヤしてる人におすすめしたい。
「ちょっと今から仕事やめてくる」というタイトルからは軽いイメージを抱きがちだが、「働くこと」「死」というテーマを扱っているので、けっこう重い。だけど、文章がスッと入ってきて読みやすい。ヤマモトの正体に関する謎もあり、ストーリーも楽しめた。
帯にあるとおり、スカッとできて、最後は泣けるお話だった。40万部突破というのも頷ける。
読んだきっかけ
なぜ、この本を読んだのか?
その理由は1つ。「ちょっと今から仕事やめてくる」というタイトルに惹かれたから。
こういう本を読むってことは、仕事に対して何かしら思うところがあるとか勘繰られそうだけど、全くもってその通り。まぁ、2、3年間同じ会社に勤めていたら、色々と思うところがありますよ。(詳しくは書かないけど。。)
特設サイトもあるよ
「ちょっと今から仕事やめてくる」の特設サイトがあります。
プロモーションムービーや、イラスト付きでの作品紹介、試し読みがあるので、気になった方はご覧下さい。
著者である北側恵海さんのインタビューもあるので、読み終えた人にもおすすめ!
おわりに
「ちょっと今から仕事やめてくる」という本は僕の中では名作。感想を書いてブログで紹介したいと、ずっと思っていました。しかし、会社員である僕にとって話の内容がデリケートかなって思い躊躇していたんですよね。(顔と名前を公開してるから特に)
ところが自分の置かれてる状況に変化があったので、このタイミングで公開することにしました。その辺りの事情については察してください。笑
ようやく、好きな本の感想を書いて公開できたので満足です!
それでは、また!