綾崎隼「君と時計と嘘の塔 第一幕」感想:タイムリープで混乱したため物語を整理してみた

こんにちは、西松(@output_log)です。

講談社タイガから出版された 君と時計と嘘の塔 第一幕 を読んだので、感想を書きたいと思います。

著者は 綾崎隼 さん。

複雑な展開が予想されるので、物語の整理をしてみました。

 

ネタバレ含みます。ご注意ください。

 

 

君と時計と嘘の塔

 

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内容紹介

大好きな女の子が死んでしまった――という悪夢をみて起きた朝。
高校の教室に入った綜士は、ある違和感を覚える。
唯一の友人である一騎が、この世界から「存在が消されている」という事実にひとりだけ気付くのだ。綜士の異変を察知したのは、『時計部』なる部活を作って時空の歪みの真相を追いかける千歳先輩と、破天荒な同級生の雛美。
3人はこの世界で起きているタイムリープの謎を解こうと奔走をはじめる!

amazonの内容紹介より引用

 

物語を整理してみる

読み終えて、複雑だなーと感じました。

タイムリープなどの時系列が複雑になる作品はいったん整理してみましょう。

第一話

ここでは主人公である杵城綜士とヒロインである織原芹愛の過去話が繰り広げられた。

小さい頃の子によくある、好きな子に悪戯してしまうという内容だった。

その悪戯が芹愛の立場を悪い方向に大きく変えてしまう結果となる。

第二話以降

ここから内容紹介にある、芹愛が死んだという夢を見るところに繋がる。

死んだのは夢ではなく、実際にあったこと。

なぜ夢と思いこんだかというと、綜士がタイムリープしたから。

 

タイムリープが発生する原因は「大切な人の死を知ること」。

芹愛が死んだということを母から聞き、絶望した綜士はタイムリープをする。

 

タイムリープには代償があり、大切な人を失うことになる。

綜士にとって大切な人であった友人の海堂一騎を。

 

偶然出会った鈴鹿雛美

鈴鹿雛美はタイムリープ経験者。

既に3回タイムリープをしており、父、母、弟を失っている。

4周目と思いこんでいたが、綜士のタイムリープにより5周目の世界となっていた。

千歳曰く、時系列で考えれば4周目ではタイムリープを防げていた可能性が高いとのこと。

そして、雛美の証言には嘘があることが発覚する。

 

結局、5周目では芹愛の死を防ぐことはできなかった。

死因は自殺だけど、何か隠されているかもしれない感じがした。

 

時計部の草薙千歳は自殺に敏感。

研究者だった父親が自殺していることが原因とのこと。

 

綜士が次に失ったのは

そして6周目の世界へ。

 

以上で一幕終了。

 

感想

まだまだ語られていないところが多すぎるので、今後に期待ですね。

全部で四幕あるとのこと。

千歳の過去が気になる。雛美の話はどこまで真実なのかも気になる。

 

芹愛のことは綜士視点で語られていたので謎が多い。ぜひとも芹愛視点で過去話や現在のことについて触れてほしいと思いました。

 

仮に6周目で芹愛を救えなかった場合、綜士が次に失うのは誰なのかということにも注目したいと思います。

 

第二幕の考察と感想はこちら

綾崎隼「君と時計と塔の雨 第二幕」:考察と感想
綾崎隼の君と時計(きみとけ)シリーズの第2弾、「君と時計と塔の雨 第二幕」を読みました。講談社タイガのSF小説です。第二幕で起きたことや、分かったことをまとめ、考察と感想を書きました。タイムリープを止めるための方法も考えてみました。

 

では、また。