講談社タイガから出版されたSF小説「君と時計と塔の雨 第二幕」を読みました。
著者は綾崎隼。
この本は、君と時計(きみとけ)シリーズの第2弾。
完全なる続き物なので、第一幕を読んでない方にはおすすめできません。
まずは、第一幕から読みましょう。
要点だけは、こちらにまとめました。
タイムリープものということで、頭を使う内容となっていました。
改めて第二幕で起きたことや、分かったことをまとめ、考察と感想を書きたいと思います。
ネタバレ満載です。
お気を付けください。
・・・・・
第二幕の出来事・判明したこと
序盤
- タイムリープによって失われた人たちを取り戻すことが目的に加わる
- 雛美には双子の姉がいた
- 雛美は5周目と同じように嘘をついた
中盤
- 芹愛を時計部に閉じ込めることで、自殺を阻止できた
- しかし、タイムリープが発生。7周目の世界へ
- 綜士と雛美以外に、もう一人タイムリーパーがいることが発覚
- 7周目で消えたのは、芹愛の継母である織原亜樹那。
終盤
- 芹愛がタイムリーパーということが判明
- すでに9回タイムリープしていた
- よって、現在は15周目の世界となる
- 順番は、芹愛×8 → 雛美×3 → 綜士×2 →芹愛×1
- 芹愛がタイムリープすると、1年前に戻る
- 芹愛のタイムリープの原因は姉である安奈の死。毎回死因が変わり、防ぐことができない
- 綜士が死因に関わっているため、綜士がいる限り安奈は助からない
- 芹愛に綜士は殺せなかった。タイムリープを止めるため、自分で命を絶つことを決意
- だけど、芹愛が死ぬと綜士のタイムリープが発生するので結局止められない
- そこで、綜士が命を絶つことになった
- 時計塔から落ちていく綜士。地上では雛美が悲鳴をあげている
- 雛美がついた嘘とは
- 時計塔から落ちたのは、片思い中の古賀将成と思い込んでいたが、実は綜士だった…?
・・・というところで終了。
考察
次は雛美のタイムリープ
終わり方から察するに、雛美によるタイムリープが発生し、16周目へと突入する感じですね。
雛美のタイムリープの条件に新事実。古賀将成ではなく、まさか綜士の死が原因となっていたとは。
ということは、雛美にとって綜士は大切な人ってことになりますね。断言はされてませんが、十中八九そういうことでしょう。
雛美は綜士を守るために嘘をついたんですかね。そう思うとちょっと切ないですね。
そして気になるのが、次に消えるのは誰か。
すでに両親と弟を失っているので、次は双子の姉かな?
綜士と千歳は双子の姉の方を雛美と勘違いし尾行していたので、その辺りのストーリーが変更されることになりますね。
タイムリープを止めるための方法
第二幕で各タイムリーパーの発生条件が判明しました。
そこでタイムリープを止めるための方法を考えてみたいと思います。
まずは、分かりやすく表にしてみましょう。
生存者 | 死者 | タイムリーパー |
綜士 | 芹愛 | 綜士 |
芹愛 | 綜士 | 雛美 |
綜士と芹愛 | 安奈 | 芹愛 |
うーん、全員生きてる展開はなさそう…。
死者のパターンに雛美が入ってないから、自分を犠牲にしてタイムリープを止めるような展開が待っているのかなーと予想。
雛美が先、綜士が後に死ぬ展開なら、タイムリープを止めることはできそう。
それを千歳が許すはずがなさそうですが…。
この関係に千歳は蚊帳の外ですが、関わってくるのかなぁ。
もし関わってくるとしたら、綜士のタイムリープで消える人間の候補となるのが有力かも。綜士にとって、かなり信頼のおける存在になってますからね。
感想
後半のたたみかけるような展開は読んでてすごい迫力がありました。芹愛がタイムリーパーかな?という疑いはあったのですが、まさか9回も経験しているなんて…。
雛美の新事実も発覚し、ますます面白くなってきました!とにかく考察するのが楽しすぎる。
もしかしたら、僕でも解けるんじゃないかと期待するくらいで丁度いい。でもまぁ、予想が当たることなんてなく、作者は軽々とその上をいくのでしょうね(笑)
第三幕はどんな展開になるのか、楽しみで仕方がありません。
次は雛美視点になったりするのかなーと予想しながら、第三幕の「君と時計と雨の雛」の発売を待ちたいと思います。
それでは、また。