メディアワークス文庫から出版された チョコレート・コンフュージョン
著者は 星奏なつめ さん。
表紙のイラストは カスヤナガト さん。
読み終えたおすすめの1冊!
感想とともに紹介します!
読んだきっかけ
チョコレート・コンフュージョンは、第22回電撃小説大賞 メディアワークス文庫賞を受賞しています。第21回の「ちょっと今から仕事やめてくる」と同じ賞ということで期待大!
帯には大好きな作家である綾崎隼さんの紹介コメントがあります。
ベッドの中で足をバタバタさせながら読みたい
気になる!
釣られたよ!(笑)
あらすじ
バレンタインすら残業の、仕事に疲れたOL千紗。お気に入りのヒールが折れ、まさに泣きっ面に蜂。そんな千紗を救ったのは、理想の王子様――ではなく、凶悪な目つきから社内で「殺し屋」と恐れられる龍生だった。
千紗はお礼のつもりで義理チョコを渡すが、勘違いした龍生に交際を申し込まれてしまう。「断ったら殺される!?」命の危険を感じた千紗は、偽の恋人になることに。だけど強面の龍生が提案してきたのは、なぜか交換日記で!?
凶悪面の純情リーマン×がんばり過ぎなOLの、涙と笑いの激甘ラブコメ!
↑公式より引用↑
千紗は27歳(作中で28歳になる)
龍生は35歳
年齢差は8。そんなに大した差ではないような気がします。
感想
勘違いから始まる交際関係。
お互いの視点が交互に展開されるので、どんなことを思っているのかが分かり面白い。
勘違いも甚だしく、気持ちのすれ違いっぷりがすごいんです(笑)
・千沙大好き、愛してる状態の龍生
序盤は龍生のことを、本当に気持ちの悪い奴だなって思いました。特に独りよがりな考えのところがね…。
けれど、読み進めていくと熱い気持ちに一途さを感じられるようになって、いい男じゃん!と思えるようになってくるんです。仕事面でアドバイスもして、まさに頼れる男!って感じ
(あれ、なんで女性目線で書いてるんだろう…)
・龍生のことなんて好きじゃない、怖いと思ってる千沙
所々で描かれる感情の表現が好き。
胸の中に飼っている子猫の行動で感情を表現するんです。
例えば、
俯いてばかりだった恋の子猫が、ふっと顔を上げる
ときめいた瞬間の描写ですね!
他にもあります。
胸の中の子猫は、隅っこで震えっぱなし。
不安に委縮して、みーとも鳴かない。
胸の子猫がぴょんと跳ねた
こういった間接的な表現好きなんです!
どんな場面で子猫の描写があったのかは、読んでお確かめください!
おわりに
この本は恋愛小説ですが、コメディ要素も多かった。
キャラの都合上ちょっと不快になるところもあったけど、笑えてキュンとすることができる、おすすめ小説です!著者である星奏なつめさんのデビュー作になるので、次回作にも期待!
※おまけ
あとがきがよかった。勢いがあって好きだ。
個人的にですが、あとがきが面白い作家の本は面白いと思ってます!
前年のメディアワークス文庫賞を受賞した「ちょっと今から仕事やめてくる」の感想はこちら。