2017年2月24日から公開された映画「ラ・ラ・ランド」。数々の賞を受賞しアカデミー賞の大本命とも言われているなんだかすごい作品。
ララランドの前評判はかなり良く、公式サイトには著名人によるコメントが寄せられていました。「君の名は。」を手掛けた新海誠さんはこのように仰っています。
大いに堪能しました。夢を追う過程にいる男女の、すがるような自身と傲慢と不安と。一度だけの恋と。音楽と映画の特別な瞬間が何度もありました。
僕も特別な瞬間を体験したい! 数々の期待を煽るようなコメントを目の当たりにし「なんかもう見るしかないな!」という思いでいっぱいだったんです。
というわけで公開初日の2月24日。ちょっと早めにララランチを終えてからララランドを観に行ってきました。
この記事ではララランドのあらすじや音楽、映画を観た感想について紹介しています。できるだけネタバレにならないよう配慮しましたが、少しはあるのでお気をつけ下さい。
ララランドのストーリー(あらすじ)
女優になることを目指しているミア。彼女は大学を中退しカフェで働きながらオーディションを受けている。しかし、何度オーディションを受けても目にみえる成果はない。
一方もうひとりの主人公であるセブ(セバスチャン)は、いつかジャズの店を開きたいと夢見みている。姉からは「まともな社会人になって」と言われるが、
「俺の人生まだノックダウンじゃない」
「俺は灰から蘇る不死鳥だ!」
と言い返してしまうほどの頑固者。
そんな2人が出会い、恋に落ち、夢を叶えるために奮闘する物語です。
↓予告映像はこちら↓
ララランドを観た感想
率直な感想として思ったことを箇条書きにしてみました。(時系列はバラバラです)
- 渋滞のシーンが賑やかでテンション上がる
- カメラワークがすごい
- ピアノの音色が優しい
- 集まってたパーティーピーポー
- ジャズっていいね
- 主演のエマ・ストーン可愛すぎ
- 派手なドレスも地味な普段着も好き
- ミアの表情にもらい泣きしそうになった
- SNSで推してたララランドのポーズ見逃した…
- 街でプリウス見ると思い出しそう
ざっくりいうとこんな感じ。観てない人には意味分かんないかもしれませんが…。
ここから先はもう少し深堀りして感想を書いていきたいと思います。
元気になれる楽しいミュージカルシーン!
映画の冒頭は渋滞のシーンから始まります。
なんてことはない、ただそこに多くの車が停まっている描写。カメラは車や人を写し、とある一人の女性へと近づいていきます。
すると突然、その女性が歌い始めました!
そこからの展開がザ・ミュージカル。渋滞に巻き込まれていた車の中から人が出てきて踊る!歌う! 車の上で華麗にダンスをしている姿は圧巻! 車のクラクションすらも音楽に取り入れていてキュートなところもあるんです!
舞台の上には収まりきらないような数の人と車を使った演出はミュージカル映画ならでは。かなりの見応えがあるので釘付けになることでしょう。映画館ということを忘れて拍手しそうになるほどでした。
ちなみに曲の名前は「Another Day of Sun」。短い時間なのですが、ワクワクしっぱなしで体を動かしたくなるような勢いがあります。”おもしろい”とは違って、”楽しい”という気持ちに満たされていました。
このように、ララランドの劇中には軽快な音楽とコミカルな動きをしたミュージカルが盛りだくさん。好きな人にはほんとたまんないっす。
人によっては「いきなり何が始まったんだろう?」と思考が追いつかないところもあるかもしれませんが、徐々に慣れるので問題ありません。
エマ・ストーンに首ったけ
「人は情熱に心を動かされる」#ララランド pic.twitter.com/b3PBlMV2jb
— 映画「ラ・ラ・ランド」公式 (@lalaland0224) 2017年2月5日
ミアを演じるエマ・ストーン。いま振り返ってみると、彼女の演技、ファッション、ダンス、その全てに夢中になっている自分がいました。彼女が笑えば嬉しくなるし、つらい顔をすれば悲しくなる。セブとの恋もうまくいけばいいなと願ってた。
もしかすると、夢に向かって努力する姿に自分自身思うところがあったのかもしれません。知らないうちに共感して感情移入していたのかも。
実は知らない女優さんだったのですが、この作品をきっかけにファンになりました。他の作品も観てみたいと思います。
ララランドの結末について
ララランドのストーリーは「春夏秋冬」の4つに区切られています。起承転結で表すとこんな感じ。
- 春:起
- 夏:承
- 秋:転
- 冬:結
春から始まって夏、秋へと続いていくのですが、問題なのは冬のシーン。起承転結の結となる大事なところです。ここが微妙だったら映画全体の評価が下がってしまうといっても過言ではありません。
ちょっとだけネタバレをすると、冬で描かれたのは5年後。時間が大きく動いたことになります。
この事実を冬のシーン冒頭で目の当たりにし、僕の心はざわついていました。
「2人の夢は叶ったの!?」
「恋の行方は!?」
気になることはたくさんあるけれど、事実を知りたくない気持ちもあったんです。
「バッドなエンディングだったらどうしよう…」という不安もありました。でも心の奥底で「幸せな5年後になっているかも…」と期待してしまうんですよね。
とりあえず具体的な話はここでは止めておきます。ラストシーンに全てが描かれているので、まだ観ていないという方はぜひ劇場にてご確認ください!
ララランドの素敵な音楽たち
ララランドを語る上で外せないのがBGMや劇中歌となる音楽について。
基本的にどれも素晴らしいのですが、個人的に好きな曲をサントラから3曲ピックアップしました。
City of Stars
「City of Stars~♪」から始まる曲。セブとミアが交互に歌うこの歌は何度聞いても素敵! 二人が笑っちゃうところとか可愛すぎる。でもどこか切ないところもあるんですよね。
ピアノのみの静かな曲なので、2人の歌声を聞きたくて何度もリピートしてしまいます。Youtubeの再生回数なんて1,000万回を超えてますからね。。すごい。。
Start A Fire
ライブシーンで流れたボーカル曲。ピアノ演奏から始まる切ない曲調・・・なのかと思いきや力強いボーカルに痺れる…! ボーカルの人からは胡散臭い感じしかしなかったので、歌声とのギャップに驚いたよね…。。
劇場で見てて鳥肌が立つほどよかった。
そしてそして! ジャズに電子音を取り込んだリミックスが最高にかっこいい!!
セブのように伝統的なジャズが好きな人にとって好みは別れるかもしれませんが、僕は好きです。
Audition
こちらはオーディションのシーン。ラストシーンへの分岐点?となる超重要なところです。
映画を見終わったあとにもう一度聞くと、なんだかとっても感慨深い。詳しく書きたいところですが……冬のシーンへのネタバレに繋がるので遠慮しておきます。。
サントラには全部で15曲を収録。いま僕はYoutubeで曲を聞きながらこの記事を書いていますが、いっそのことサントラを買ってしまおうかと検討中。
目を閉じて音楽を聴くだけで映画のシーンを思い出せるし、何度でもララランドの世界に行ける気がするんだ。
さいごに
「永い言い訳」などを手掛ける映画監督の西川美和さんはララランドに対してこうコメントしています。
人生の美しさと喪失とをきちんと突き詰めているこの映画は、ほんとうに大人の恋愛歌劇だと思います。
まさにこの通り。僕が言いたいことがこの一文に凝縮されていました。おそらく映画を見た人であればこの感想に共感していただけるのではないかと思います。
まだ映画を観ていないという方は是非とも映画館に足を運んでみてください! 宣伝文句である「観るもの全てが恋に落ちる」っていうのも伊達ではないと思います。
だって実際僕は恋に落ちたようなもの。これからサントラで音楽を堪能した後、もう一度観に行こっと。