あげくの果てのカノン:あらすじと感想(ネタバレあり)

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こんにちは、ニシマツ(@output_log)です。

米代恭さんの「あげくの果てのカノン

SF×不倫」という珍しい組み合わせのテーマが話題を呼んでいる漫画。

書店でこの漫画を発見し、帯が気になったので買って読んでみた。話題になるのも頷ける内容だったので、紹介したいと思います。

※多少のネタバレがあります

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購買意欲をそそる帯

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こちらが「あげくの果てのカノン」の帯。そこには有名な漫画家さんの名前を発見。

押見収造、驚嘆
志村貴子、恐怖

これだけだったらスルーしてたのですが、次の文字を見てめっちゃ気になった。

 

村田沙耶香、絶賛

 

村田沙耶香さんの小説が好きなので、この人が絶賛してるなら間違いないでしょ! 僕がこの漫画を買った一番の理由がこれです。

 

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背表紙の方には3人のコメントが、びっっしりと書かれていた。一部引用して紹介しますね。

「私のはらわた」がグロテスクかつ甘美に描かれようとしている

隠しておきたい感情を丸裸にされてしまった感じ…やめてやめてかのんやめてー!

この世界だからこそ湧きあがってくる、未知の感情の数々に夢中になる。

はい! 購入決定~!

あげくの果てのカノン あらすじ

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出典:https://www.youtube.com/watch?v=dhDscWFzMWI

地上のパティスリーで働く高月かのんは、高校時代に片思いをしていた境先輩と再会。

高校の時と変わらず優しくてかっこいい先輩。ひょんなことから誕生日を祝ってほしいといわれるが・・・かのんは素直に応じれない。

それもそのはず。
境先輩は既婚者。わたしだけのものじゃないから――。

カノンが流れる公式PV

こちらは公式によるプロモーションビデオ。

音が聴ける環境での視聴をオススメします。
有名なクラシック曲「カノン」効果音に耳を澄ませましょう!

キャラクター紹介

高月かのん(こうづき かのん)

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出典:https://www.youtube.com/watch?v=dhDscWFzMWI

23歳。
地上のパティスリーでアルバイトをしている。

高校時代にフラれた境先輩のことを、今でも想い続けて過ごしている。

境宗助(さかい そうすけ)

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出典:https://www.youtube.com/watch?v=dhDscWFzMWI

かのんの想い人。
地下では有名人で、ゼリー(エイリアン)と戦う仕事をしている。
かのんのアルバイト先であるパティスリーで再会を果たす。

※ここから先、少しネタバレがあるので嫌な方はここまでで!

変わっていく人間を愛することができるのか

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この作品で注目すべきところは「変わっていく人間を愛することができるのか」ということ。

境先輩はゼリーと戦うたびに負傷する。修繕すれば治るけど、元通りというわけではない。

気が付けばホクロが無くなっているし、目の色も違う。見た目だけではなく味覚なども変わってしまう。もしかしたら女性のタイプも…。

カノンからの愛はすごいけど、それは高校時代の境先輩を指しているんじゃないかな? 目の前にいる境先輩の心と体はいつのもの?

次第に変わっていく境先輩を愛し続けることができるのかどうか見ものですね。

1巻の感想

「SF×不倫」というテーマでしたが、個人的にはどちらも物足りなかったかなという印象。というのも、カノンのこじらせっぷりがすごくって。。。一途と言えば聞こえはいいけど、これもうストーカーじゃん…。

帯には「一途な恋に激しい共感の嵐」ってあったけど、ほんとなのかな…。にわかには信じ難い…。

強すぎるキャラクター性に、SF要素がおまけみたいになってる気がする。1巻ラストの衝撃が凄まじかったけど、SF要素無くしてあり得ない。だからこそ、なんかもったい。

もう少し話が進むと解説が入るのかな? 地上とか地下とかよく分からんのです! 謎が明らかになること、期待して待ちたいと思います。

なんだか批判的な感想になってしまいましたが、面白いことは間違いないです。ラストで境先輩があんなことになって、めちゃくちゃ続きが気になるんですよ! 早く読みたいんですよ!

2巻の発売日は2016年秋とのこと。発売が待ち遠しい!

とりあえず、著者の米代恭さんと、2016年芥川賞を受賞した村田沙耶香さんのイベントインタビューを読んで我慢したいと思います。