ミュージアムの女は美術館に興味がある人におすすめの1冊!

美術館へ行くと必ず目にする人。

まともに会話したことは一度もないけれど、常に美術館にいる存在。

展示スペースの隅っこから作品とお客さんを見守り続けています。

美術館に足を運んだことがある人ならもうお分かりですよね?

そう、監視係(監視員)の皆さんです。

 

人が大勢いる展示会ではあまり目立っていませんが、混雑していない美術館に行くと意識しがち。展示スペースにいるのは僕と監視係の人だけ、というシチュエーションに遭遇することも少なくありません。

そのき2人のあいだには妙な間といいますか、気まづい雰囲気があるんですよね…。ときには視線を感じて作品鑑賞に集中できないことも。(監視するのがお仕事だから仕方ないのですが…)

無言で見られているという感覚が強いせいか、監視係の人たちに対して“とっつきにくい”というイメージがありました。

しかしこれからご紹介する「ミュージアムの女」という本を読むと考えが一変。この本はとある美術館に勤める監視係の人の手によって描かれており、4コマ漫画を通してお仕事について触れているんです。おかげで身近な存在として感じられるようになりました。

この記事ではミュージアムの女について詳しくご紹介したいと思います。

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元々はSNSで話題になった4コマ漫画

ミュージアムの女が話題になったのはSNSにて。

岐阜県美術館のTwitterやFacebookに投稿されたことが始まりです。

その記念すべき第1話がこちら!

クスッと笑える展開とキャラクターに和みますよね。猫好きとしては登場人物が全員猫の顔をしているところも大事なポイント。

ただ、SNSに投稿されている画像はどれも縦長なのでパソコンからは見づらく、ハッシュタグ「#ミュージアムの女」で検索すると異なる投稿が紛れてしまうことも。作品数が多くなるにつれ過去の投稿を見つけることが難しくなっていました。

「まとまって見られるといいのになぁ〜」

と常々感じていたところ、ミュージアムの女が書籍化されるとの情報が!

2017年9月27日に発売されました!

個人的に待ちわびていた本だったので発売日当日に買ってきましたよ!

本になった「️ミュージアムの女」

中央には額に飾られた絵。
帯にはその絵を鑑賞する人たちが描かれています。

そしてその絵の脇に座っている人こそが監視係であるミュージアムの女。

 

猫の顔をしていて何度見ても可愛らしい。

表紙では防寒対策バッチリの姿で椅子に座っています。詳しくは本書にて語られていますが、見えないところで苦労しているんですね…。

ちなみにミュージアムの女とは作者である「宇佐江みつこ」さん個人を指しているわけではありません。共に働いている監視係を総合して形成した架空の人物(猫)のこと。

 

こちらは帯を外した状態。
少年のような子がひとり絵を鑑賞しています。

おせっかいながら、気まずくないのかな?と心配してしまいます。。

 

こちらは裏表紙。

 

監視係の人って、まさにこんな感じで美術館にいますよね!

たまに目が合うとちょっと気まずい…笑

美術館好きの人や、監視係のお仕事に興味がある人におすすめ

本書の舞台となるのは岐阜県美術館。

4コマ漫画を通して監視係の仕事内容や、美術館に訪れる人の話を描いています。漫画の横には補足説明が書かれていることもあるので、意外と読み応えがありますよ。

また登場している監視係の人は女性の方が多いので、女性職員の日常を垣間見ることもできます。美術館とは全く関係のない話もあるけれど、ゆるくて和むのは確実。最初から最後まで4コマ漫画に癒されまくりでした。なかにはほっこりするようなお話も収録されていますよ!

 

全体のページ数は135ページにも及び、収録されている4コマ漫画は約100個。途中にはコラムが挟まれていて中々のボリューム感。

さらには岐阜県美術館の観光ガイドや周辺のおすすめスポットについても紹介しています。

 

書籍化したミュージアムの女は、美術館が好きな方、SNSで見た4コマ漫画を一気読みしたい方、美術館で働くことに興味がある方にとっておすすめの1冊。

そのどれかに当てはまる方であれば楽しめると思いますので、気になる方は手に取ってみてはいかがでしょうか。

おわりに

僕の出身地は岐阜県。子どもの頃、岐阜県美術館に行った覚えはあるのですが、どんな作品があったのか詳しく覚えていないのが正直なところ。展示の入れ替えもあるだろうし、いま行ったらゼロから楽しめる予感がしています。これはもう実際に足を運んでみるしかないですね…!