2017年7月19日、第157回となる芥川賞の受賞作が発表されました。
芥川賞の候補作に選ばれていたのは以下の4つの作品です。
- 今村夏子:星の子
- 温又柔:真ん中の子どもたち
- 沼田真佑:影裏
- 古川真人:四時過ぎの船
すでに記事のタイトルでバレてしまっていますが芥川賞を受賞したのは・・・
2017年上半期・️芥川賞を受賞したのは沼田真佑さんの「影裏」
あらすじ
大きな崩壊を前に、目に映るものは何か。
北緯39度。会社の出向で移り住んだ岩手の地で、ただひとり心を許したのが、同僚の日浅だった。
ともに釣りをした日々に募る追憶と寂しさ。いつしか疎遠になった男のもう一つの顔に、「あの日」以後、触れることになるのだが……。
樹々と川の彩りの中に、崩壊の予兆と人知れぬ思いを繊細に描き出す。
影裏の読み方は「えいり」。
文學界 2017年5月号に掲載。
単行本の発売日は7月28日。
発売日が待ち遠しいですね!
芥川賞受賞を逃した候補作
残念ながら芥川賞受賞を逃してしまった3つの候補作。
これから単行本が発売される作品もあるので発売日をチェックして読んでみたいところ。
今村夏子:星の子
主人公・林ちひろは中学3年生。
出生直後から病弱だったちひろを救いたい一心で、両親は「あやしい宗教」にのめり込んでいき、その信仰は少しずつ家族を崩壊させていく。
– 朝日新聞出版のページより引用 –
小説トリッパー 春号に掲載。
単行本は発売済み。
以前、表紙に惹かれ購入しました。実際に読んでみたので詳しい本の内容や感想は以下のリンクからご覧ください。
温又柔:真ん中の子どもたち
“四歳の私は、世界には二つのことばがあると思っていた。ひとつは、おうちの中だけで喋ることば。もうひとつが、おうちの外でも通じることば。”
台湾人の母と日本人の父の間に生まれ、幼いころから日本で育った琴子は、高校を卒業して、中国語(普通語)を勉強するため留学を決意する。そして上海の語学学校で、同じく台湾×日本のハーフである嘉玲、両親ともに中国人で日本で生まれ育った舜哉と出会う。
「母語」とはなにか、「国境」とはなにか、三人はそれぞれ悩みながら友情を深めていくが――。
– Amazonのページより引用 –
すばる 4月号に掲載。
単行本の発売日は7月26日。
古川真人:四時過ぎの船
島の漁村の古い家を片付けるために訪れた稔は、生きていたころの祖母佐恵子の日記を見つける。
「今日ミノル、四時過ぎの船で着く」。そのメモに中学一年の時にひとり祖母を訪ねてきた自分を思い出し、忘れかけていた祖母の言葉が、稔の胸に強く響いてくるのだった……生き迷う青年の切実な現実を、老いていく時間の流れと照らして綴る。
– 新潮社のページより引用 –
新潮 6月号に掲載。
単行本の発売日は7月31日。