こんにちは、西松(@output_log)です。
集英社オレンジ文庫の小説、僕は君を殺せないを読み終えました。
著者は 長谷川夕 さん。
オレンジ文庫の本を読むのは初めて。
このレーベルにはどんな本があるのかというと、以下のようなものがありました。
さらには2016年1月12日から放送のドラマ「ダメな私に恋してください」のノベライズもするらしい。
いわゆる、
恋愛を絡めたキュン♥とする女性向けの本ばかりですね!
そんなイメージがあったので、人が倒れて血を流している表紙を見つけたときは驚いた。
帯にある三浦しをんさんのコメントにも釣られて買っちゃいました。
内容紹介
クラスメートの代わりにミステリーツアーに参加することになった『おれ』。携帯もつながらない山中の屋敷に男女十数人が集められ、気づいたときには籠の鳥。順々に殺されていく。『おれ』は必死に逃げ出すが……。
クラスメートのちょっと風変わりな女の子、レイちゃんと半同棲している『僕』。レイちゃんは、廃遊園地にまつわる怖い話をよく聞きたがります。最近、『僕』の周囲では葬式が相次いでいます。今度は大奥様が死にました。
一見、接点のないように見える二人の少年の独白――。
誰も想像しない驚愕のラストへ……!
二度読み必死!! 新感覚ミステリー!amazonの内容紹介より引用
「僕は君を殺せない」のお話で1冊と思いきや、他に2つの話が収録されています。
タイトルは「Aさん」と「春の遺書」。
感想
帯には2度読み必至とあるし、語り手の名前が出てこないだけになにかトリックで驚かせてくるんだろうなーと思いながら読みました。
語り手である、「おれ」と「僕」の2つの視点で話が進みます。
接点が無いように見えて、だんだんとその関係性が繋がっていく展開は面白かった。けれど、そのトリックはなんとなく想像できていたので、そんなに驚くことはありませんでした。
なによりも驚いたのはオレンジ文庫のイメージを覆すようなグロテスクな表現と文章の不気味さです。想像すると目を閉じたくなるような描写が多くあった。
読んでいて非常にハラハラした。
怖いのは「おれ」視点だけかと思っていたけど、話が進むにつれて「僕」視点の方でも恐怖を感じる描写がたくさん出てきた。気持ち悪いけど、何度も読み返してしまった。
「僕は君を殺せない」はいい意味で私の中のオレンジ文庫のイメージを覆してくれました。
他に収録されていた「Aさん」と「春の遺書」も中々面白かった。
「Aさん」の話は、あとからやってくる恐怖感がたまらない。
他の作品も読んでみたいと思ったので、近々手を出そうと思います!
それでは、また。